公演名:東京都交響楽団 プロムナードコンサートNo.341
公演日時:2010年11月20日(土)14:00開演
会場:サントリーホール
料金:5800~2000円
プログラム:
一柳慧:インタースペース ― 弦楽オーケストラのための
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト:ピアノ協奏曲第27番 変ロ長調 K.595
ヨハネス・ブラームス:交響曲第1番 ハ短調 作品 68
演奏者:エリアフ・インバル(指揮) デヴィッド・グレイルザンマー(ピアノ) 東京都交響楽団
コメント:http://www.tmso.or.jp/j/concert_ticket/detail/index.php?id=3360より
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注目!インバルが振る邦人作品
秋深まる土曜の午後に行われる当公演は、プリンシパル・コンダクターのインバルには珍しい邦人作品で幕を開けます。演目は、一柳慧(1933~)の《インタースペース》(1987年)。2008年に文化功労者にも選ばれた現代音楽の巨匠が、1986年発表の弦楽四重奏曲第2番《インタースペース》の最終楽章を弦楽オーケストラ用に翻案した作品で、2つのヴァイオリンやチェロなどのソロを含む弦楽器群が、静謐で、ほの暗く、親密な音の絡みと連鎖を繰り広げながら、やがて冒頭へと回帰していく約9分間の美しい小品です。
才人が弾くモーツァルト最後のピアノ協奏曲
これに続いて演奏されるのが、モーツァルト(1756~91)の最後のピアノ協奏曲にあたる第27番(1791年)。第26番までとは一線を画す、変ロ長調の清澄な調べは、まさに作曲者の白鳥の歌にふさわしい傑作と言えるでしょう。ソリストを務める1977年イスラエル生まれの俊英デヴィッド・グレイルザンマーは、パリ、フィレンツェ、ニューヨークなどで研鑽を重ね、ピアノだけでなく指揮も学んだという才人。仏Naïveレーベルで2005、2009年に録音した弾き振りのモーツァルト協奏曲集でも、透明で丸みのある音色と、聡明でユニークなフレージングが高い評価を得ていることからも、その実力は折り紙つきです。
精緻なブラームス
そして後半のトリを飾るのが、ドイツ・ロマン派の巨匠ブラームス(1833~97)が、ベートーヴェンの9つの交響曲を意識するあまり、完成までに21年も費やした交響曲第1番(1876年)。その圧倒的な充実と洗練が「ベートーヴェンの第10交響曲」と評されたのは有名な話です。インバルは96~98年にブラームス交響曲全集をDENONレーベルで録音していて、過剰なロマン色を払拭した精緻な解釈は、作品本来の美しいバランスを描き出した名盤として多くの支持を集めました。それから10年あまり。さらにスコアを読み込んで精彩と深みを増した巨匠の新境地にどうぞご期待ください。(渡辺 謙太郎)
主催:東京都交響楽団
問合せ先:東京都交響楽団
URI:http://www.tmso.or.jp/j/concert_ticket/detail/index.php?id=3360
コンポーザーカテゴリー:
一柳慧 / ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト / ヨハネス・ブラームス
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