公演名:ザ・タロー・シンガーズ 第12回東京定期演奏会
F.シューベルト:「冬の旅」無伴奏混声合唱版
公演日時:2010年11月7日(日) 17:00開演
会場:津田ホール
料金:一般4000円 学生2000円
プログラム:
フランツ・シューベルト (編曲:千原英喜):「冬の旅」無伴奏混声合唱版
1. おやすみ Gute Nacht
2. 風見の旗 Die Wetterfahne
3. 凍った涙 Gefrorne Tränen
4. 氷結 Erstarrung
5. 菩提樹 Der Lindenbaum
6. 溢れる涙 Wasserflut
7. 川の上で Auf dem Flusse
8. 回想 Rückblick
9. 鬼火 Irrlicht
10. 休息 Rast
11. 春の夢 Frühlingstraum
12. 孤独 Einsamkeit
13. 郵便馬車 Die Post
14. 霜おく頭 Der greise Kopf
15. 烏 Die Krähe
16. 最後の希望 Letzte Hoffnung
17. 村にて Im Dorfe
18. 嵐の朝 Der stürmische Morgen
19. まぼろし Täuschung
20. 道しるべ Der Wegweiser
21. 宿屋 Das Wirtshaus
22. 勇気 Mut
23. 三つの太陽 Die Nebensonnen
24. 辻音楽師 Der Leiermann
演奏者:ザ・タロー・シンガーズ
コメント:http://mainichi.jp/enta/art/news/20101101dde012040026000c.htmlより引用
混声合唱団「ザ・タローシンガーズ」が6月に本拠地の大阪で行った、シューベルトの歌曲集「冬の旅」の、無伴奏混声合唱(千原英喜編曲)による初演は、世界でも例の無い試みであったろう。今月7日午後5時から、東京・津田ホールで再演される。
筆者は大阪で聴き、本紙「コンサートを読む」で報告したが、予想を超える声の多様性を改めて認識し、心うたれた。
声の響きの残り具合の自在な扱いにより、主人公の歩みを描写する4分の2拍子の刻みも、ピアノとは異なった余韻を含んで、陰影濃く響く。旋律が男声、女声、低声、高声に分けられることで、想像だにしていなかった変化も生じる。たとえば、第7曲「河の上で」において、ひとつのフレーズが、その途中で女声から男声に受け継がれてゆくと、凍(い)てついた河の中の、表からは察せられない太い奔流が浮かび上がってくる。また歌以外の声の要素も活用され、息を吐いて表される風の音、カラスの虚無的な鳴き声、威嚇的な犬の遠ぼえなどの擬声が、リアリティーを持つ。
声の持つ悲しさ、えげつなさ、優しさ、美しさなどが刻印されるなか、限りない孤独が表出されていた。
ぜひお薦めしたい。問い合わせは0797・34・0128。【梅津時比古】
主催:ザ・タロー・シンガーズ
問合せ先:東京アーティスツ
URI:http://homepage3.nifty.com/tarosingers/
コンポーザーカテゴリー:
コメント