アントニン・ドヴォルザーク:序曲「フス教徒」 作品67
ベドルジハ・スメタナ:交響詩「ブラニーク」
ボフスラフ・マルティヌー:リディツェへの追悼
ヤナーチェク・レオシュ:グラゴル・ミサ
指揮:ヤクブ・フルシャ
ソプラノ:アドリアナ・コフートコヴァー アルト:ヤナ・シーコロヴァー
テノール:リハルト・サメク バリトン:マルティン・グーバル
合唱:晋友会合唱団
東京都交響楽団
公演名:東京都交響楽団 第708回定期演奏会 Bシリーズ
ヤクブ・フルシャ プリンシパル・ゲスト・コンダクター就任披露公演
公演日時:2010年12月14日(火) 19:00開演
会場:サントリーホール
料金:7500~4500円(売切 要問合せ)
コメント:http://www.tmso.or.jp/j/concert_ticket/detail/index.php?id=3351より
ようこそ都響へ。若き匠の力強い飛翔!
世界へ羽ばたく俊英指揮者を、都響がいちはやくつかまえた。1981年生まれ、チェコの生んだ新たなる才能、ヤクブ・フルシャがプリンシパル・ゲスト・コンダクターとして都響の指揮者陣に加わった。12月定期はその披露公演だ。――都響への初来演(2008年5月)からみせた卓抜な手腕が聴き手に鮮やかな印象を残したのはもちろん、熱く綿密なリハーサルも奏者たちの心を捉え、都響と絆を深めることになった。プラハ・フィルハーモニアの音楽監督兼首席指揮者、英国グラインドボーン・オン・ツアーの音楽監督を務めるほか、世界の名門楽団やオペラハウスへのデビューを続ける若きスターの瑞々しい才能を堪能しよう。
チェコの魂を深く響かせる名曲たち
Bプロはいずれも故国チェコの歴史に深く関わる傑作たちが選ばれた。――まずドヴォルジャーク《フス教徒》のテーマは、15世紀、その敗北がドイツ人による長いチェコ支配の端緒となったフス戦争で生まれたコラールだ。チェコ人なら誰でも知っているこの主題は、次のスメタナ《ブラニーク》(連作交響詩《わが祖国》終曲)でも悲壮を増して響きわたる。チェコを護る伝説の戦士たちが眠る山の名をタイトルに、未来と幸福を凱歌のうちに歌い抜く力作……に続くのはマルティヌー《リディツェへの追悼》。第二次大戦下、リディツェ村の人々がナチスによって徹底的に殺戮された事件に抗議して書かれた名曲。ここでもコラールと弔鐘と勝利のサインがチェコの魂を深く響かせる。
傑作《グラゴル・ミサ》の大胆なサウンドを体感!
最後はヤナーチェクの声楽つき力作《グラゴル・ミサ》だ。民族音楽や言葉の抑揚までも分析して独特の語法へ昇華した大作曲家が、晩年に強靱な創作力を注ぎ込んだこの曲は、ふつうミサ曲で使われるラテン語ではなく、古い時代のチェコを彷彿させる古代スラヴ語(グラゴル文字を用いる)で歌われる印象鮮烈な作品。力みなぎる序奏の歌が変奏されながら、パイプオルガンの激しい独奏も含め巨大な世界を有機的に拓いてゆく……。チェコとスロヴァキアの歌手陣を独唱に招く本公演で、驚きと昂揚を体感していただきたい。 (山野雄大)
主催:東京都交響楽団
問合せ先:都響ガイド 03-3822-0727
URI:http://www.tmso.or.jp/j/concert_ticket/detail/index.php?id=3351
コンポーザーカテゴリー:
アントニン・ドヴォルザーク
ベドルジハ・スメタナ
ボフスラフ・マルティヌー
ヤナーチェク・レオシュ
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